資産形成 FAQ

このページは、自身の投資体験を通して資産形成のアドバイスをまとめたものです。資産形成は人それぞれです。何もしなくても、自分の働いている会社での成果が資産形成につながることもあるでしょう。ただ、人生にはまさかという事件はあるものです。資産形成も分散して考える事が必要ではとも思います。これらの回答は、あくまで個人的な見解であることを予めご了解ください。

1.資産形成方法について

1)インターネットを検索すると様々な金融機関が様々な提案をしていますが、何を選択すれば良いのでしょうか

まずは、自分がどのような資金を作りたいのか、ある程度明確にしておきましょう。10年後の資金か、20年30年先の資金か。その資金は何のため? 旅行、不動産購入、投資、結婚、教育、老後、等々。マネープランです。

その上で、自分の興味の持てる資産形成方法を選択なさったらどうでしょうか。自分が興味の持てる(安心できる)形成方法でないと続きません。もし積立投資を選択するのであれば、最低でも10年以上の期間は続けて欲しいです。続けられる方法を選択してください。

私自身の経験ですが、最初に始めた積立投資は、海外の変額保険でした。香港に行って契約しました。その当時は、積立投資の仕組みも分からず、ただ興味と意欲だけで始めました。その後、リーマンショックが発生。現在価値が大きく崩れて大ショック。不安に感じ解約。解約違約金を大きく取られ失敗しました。積立投資の仕組みを理解していればこれはチャンスと継続していたのですが・・。 積立投資は、続けていくことが成功への近道です。様々な方法がありますが、長期に続けられて必要な時には解約できるという仕組みが良いと思います。(簡単に解約できると価格が下がると不安になって解約してしまいます。一方、60歳にならないと動かせないなどの仕組みですと、資金が必要な時に使えないという事になります。)

資産形成方法

2)今日の選択が将来間違った結果になったとしたらどうしようと不安に思います。

積立投資に関して言えば、いつ始めても長期に続けられれば失敗はないと言えます。

積立投資には弱点にもなる特長があります。選択した特別勘定の価格によって現在価格が変動することです。満期(または途中)で、例えば「××ショック」になってしまい価格が下がってしまった場合です。過去の経験から株価が回復するには、1年程度は掛かってしまいます。

しかし、対応策はあります。
・満期まで2年以上の期間がある場合
貯まっているものを金融機関型の値動きの無い特別勘定に動かします。積み立ては、そのまま。値上がり基調になったところで戻します。
・満期まで2年位の期間しか無い場合
解約するか、上記の様に別の特別勘定に移動させるか、タイミングを見極める事が必要です。

資産形成方法

3)変額保険を勧められました。「保険で資産形成」がよく分からないのですが。

メリットとデメリットを考えてみましょう。

メリット

1)保険の保障(死亡保障)と同時に資産形成も目指せる、生きても亡くなっても有効な保険となります。

2)積立投資用の運用先(特別勘定)が用意されており選択する仕組み。ただ、特別勘定の選択にあまり悩む必要がない。過去の実績も確認できる。価格変動で下がった場合の対応策もある。

3)税優遇のメリットがある。生命保険料控除。さらに投資利益に対して各年度では非課税。複利の効果。満期時(受取時)に一時所得の税金。
「一時所得の計算」
一時所得の金額は、その満期保険金等以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料を差し引き、さらに一時所得の特別控除額50万円を差し引いた金額です。課税の対象になるのは、この金額をさらに2分の1にした金額です。税額の計算は、給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。

4)保険とはそもそも時間を掛けて支払う仕組みのものなので、長期投資に合う。

デメリット

1)保険会社の手数料や保険の運用費用がかかる。但し年々減っていきます。

2)運用リスクを受け入れる必要がある。運用成果によっては、支払った保険料より現在価値が下がることがある。

3)早期の解約(10年未満)には、解約控除がかかる。

資産形成方法

2.資産形成の始めかた

1)資産形成を始める良い時期とかありますか?

積立投資をするならいつ始めても大丈夫です。むしろ先に延ばせば延ばすほどチャンスを逃してしまうくらいに考えて下さい。しかし、一時金で運用を始める場合は、市況の状況を良く把握して購入のチャンスを見定める難しさがあると思います。

資産形成の始めかた

2)まとまったお金で投資をする方が良いのではありませんか?

運用には、リスクとリターンがあります。一時金の運用は、リスクが高いです。対応策もあまりありません。その分、リターンは、上手くすれば大きいです。逆に下がるのを待つしかなく、最悪元本が無くなることさえあります。

この様なリスクをできるだけ減らすために考えられたのが、積立投資です。

私はまとまった資金を米国不動産に投資していますが、投資先が倒産したり、投資期間が大幅延長したりと期待通りではありませんでした。一方、金を購入した時は、価格が上昇し利益を得られました。この様に一時金の運用はリスクがあると感じています。

資産形成の始めかた

3)では、積立を行うとした場合、毎月の金額はどのように決めたら良いでしょうか?

金額については皆さん悩まれる点です。長い期間継続して積み立てして行けるのかと不安に感じる方もおられます。途中の見直しや修正は可能ですので、まずはできる範囲で初めて見る事が大事と思います。良ければ増額していく、または途中で止める事もできます。
また、将来に必要な資金から逆算して積立金額を決める事も必要です。できる範囲と言って月に1000円では、10年続けても元本は12万円にしかなりません。

資産形成の始めかた

4)積立投資を続けてどのくらい殖えるのでしょうか?

金融庁のホームページの中で「資産運用シミュレーション」のページがあります。https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html
毎月の積立金額と想定利回り(年率)と積立期間を入力することで運用成果のシミュレーションができます。実際は毎年の利回りが変動しますのでこの通りにはなりませんが、長期の積み立てで大きく殖える事が理解できると思います。また、目標金額から逆算して毎月いくらを積み立てれば良いか、何年間積み立てれば良いかなどのシミュレーションも可能です。変額保険の場合は、死亡保障等に控除される金額があるので、単純にこの計算通りにはなりませんので、参考程度に考えて下さい。

利回りについては、保険会社の特別勘定の報告書を参考にすれば良いと思います。

資産形成の始めかた

3.資産を殖やすコツ

1)大きく殖やす近道はありませんか
投資情報を集めていると、ときどき高い利回りをうたった話を紹介される事もあります。経験として投資しても良いかもしれませんが、リスクとリターンの事を思い出してください。3点をアドバイスします。

①自分が理解できない事には手を出さないこと。
②するなら無くなっても良い金額ですること。
③一回は投資しても二度はしないこと。

体験から言えることは、二宮尊徳の名言「積小為大(せきしょういだい)」小さい事の積み重ねと継続により大きな事が為せる。が近道と思えます。
一般的に、「素人の投資家の一番の強みは時間を持てる事。その強みを生かして長期投資する。」と言われています。

資産を殖やすコツ

2)投資先の特別勘定はどこが良いですか
ブレ幅が大きくて右肩上がりの特別勘定です。とは言っても何十年先の経済の状況を予想するのは難しいです。判断材料として人口の増加を見ましょう。世界人口は、アジア、アメリカを中心に増えていきます。アメリカは先進国の中でも人口が増えていく国です。それだけの要因を考えても、外国株式、世界株式などを選択することが安心と思えます。

ちなみに、アクサ生命の変額保険の組み入れ金額は、
71%が世界株式、24%が外国株式だそうです。

資産を殖やすコツ

4.リタイアメントプランニング

リタイアしたあとどんな資金が必要になってくるのでしょうか?個々のライフスタイルや家族構成によって資金ニーズは異なります。老後の資金計画は個人の目標や状況に合わせて調整されるべきです。とは言っても、それでは想像しにくいので、3つの例を上げてみました。 参考にしてください。

1)独身の場合

・基本生活費や医療費は必要ですが、家族を養う必要がないため、支出が比較的コンパクトになる可能性があります。ただし、もしペットを飼っているのでしたら家族の一員ですので、そのための費用が必要です。ペットも長生きのリスクがありお金を準備する必要があります。
また老後住む家をどうするのかも重要です。

・趣味やレジャー、旅行などの余暇活動の費用を用意する必要があります。今の時代、2人に1人が「推し」がいるそうです。もしあなたに「推し」がいるなら、リタイア後は「推し活」を思いっきりできるようになりますが、それには資金が必要です。

・将来の不測の事態への備えや老後の安定を考えた資産運用が重要です。少なくとも頼りにはなります。

リタイアメントプランニング

2)夫婦のみの場合

・基本生活費や医療費の他に、将来のリタイアメントプランに関する資金が必要です。もしペットを飼っているのでしたら家族の一員ですので、そのための費用が必要です。ペットも長生きのリスクがありお金を準備する必要があります。老後住む家の問題、また、将来介護施設に入るのか否かなどの計画に合わせて資金準備が必要となります。

・趣味やレジャー、旅行、文化活動などを楽しむための資金も重要です。これらの分野に掛ける資金が特に重要ではと思われます。二人で楽しむにしても、それぞれで楽しむにしても、安心してお金を掛けられる資産を持つことが大切です。

・不測の事態への備えや、老後の安定を考えて資産を運用することが求められます。少なくとも頼りにはなります。

リタイアメントプランニング

3)子や孫のいる夫婦の場合

・基本生活費、医療費の他に、子供や孫の教育費や将来のための贈与や遺産に関する資金が考慮されます。ペットがいればペットの費用。老後の住まい。子供や孫との旅行、集まりなど、様々な資金のニーズがあります。

・子供や孫のために、教育や支援を提供するための資金も考えなくてはなりません。必ず必要という訳でもありませんが、支援したくなる場合はあります。これは良く考えて判断することが必要です。失敗例として退職金の一部を孫の教育資金贈与に回してしまい、逆に自身の老後生活が苦しくなったという例は良く聞きます。

・自身のリタイアメントプランのほかに、家族全体の将来を考えて資産計画を立てることが重要です。

リタイアメントプランニング

4)「長生きのリスク」という言葉を聞いたのですが、どういう意味ですか?

「長生きのリスク」は、高齢化社会において考慮される重要な概念の一つです。これは、長寿の恩恵を享受する一方で、長生きに伴う金融的な課題やリスクが存在することを指します。以下に詳細を説明します:

①財政的リスク: 長生きすることは、年金や貯金が長期間にわたって支払われる必要があることを意味します。したがって、十分な退職金や年金収入がない場合、長寿のために資金が不足する可能性があります。

②医療費: 高齢化に伴い、健康問題や医療費の必要性が増加します。長生きすればするほど、慢性的な疾患や医療ケアの必要性が高まり、それに伴う医療費がかさんでいくことがあります。

③介護リスク: 高齢者の中には介護が必要な状況になる人もいます。介護施設や介護サービスにかかる費用は高額であり、それが財政的な負担となることがあります。

④リタイアメント期間: 長生きすることは、リタイアメント生活が長くなることを意味します。その間、収入が退職金や年金に依存し、将来の不確実性に備える必要があります。また最近注目される事として、身の回りの生活用品、電化製品、家具や食器、本雑誌等々、古くなって使わなくなった不用品の処分問題があります。年と共に自分だけでは片付けられなくなります。愛着のある物でも天国には持っていけないので早めに片付けていくことが必要です。また自分では気が付かないうちにゴミ屋敷になってしまうこともあります。

⑤遺産相続計画: 長生きする場合、遺産の分配や贈与の計画も考慮する必要があります。相続税などの税金や相続手続きに関する問題も浮上する可能性があります。

「長生きのリスク」を踏まえて、適切なファイナンシャルプランや保険を検討し、将来の安定を確保することが重要ではないでしょうか。個人の状況に応じて、これらのリスクに対処できる計画を立てることが必要です。

リタイアメントプランニング

5.リスクヘッジング
 リスクは自分でコントロールできるでしょうか。方法を考えてみました。

1)多様な資産クラスへの分散投資
 異なる資産クラスに投資することです。例えば、株式(日本、海外)、債券、不動産、商品(貴金属、暗号資産、外貨など)など様々なクラスに分散投資しましょう。全てに投資する必要はありません。投資信託などを利用して分散できる方法も検討してみてください。

2)リスク許容度の評価
 自分はいったいどの位のマイナスまでなら許容できるのか、を考えます。時系列も考えておきましょう。リスクを取れる年代と取れない年代もあります。投資目的を振り返りましょう。自身の経験として、付き合いからリスクのある投資を拡大して失敗しました。スタート時点はリスクが無くても何かをきっかけにリスクが高まることもあります。(例えばコロナ感染、経済危機など)。投資先の状況を確認して自分の許容度と照らし合わせていきましょう。

3)保険の活用
 「まさか」という時は必ずあります。生命保険、医療保険、損害保険などの保険商品を適切に活用することも不測の事態に備えることになります。家族の将来を保護するためにも考えましょう。

4)非金融資産の所有
 どうしても金融資産に頼りがちになるのですが、不動産や貴金属などの非金融資産を持つことで金融市場の変動リスクに備える事ができます。ただし、不動産も貴金属も直ぐに現金化出来ない物や再販売価格が下がるものもありますので、選択には注意が必要です。

5)プロのアドバイス
 手前味噌になりますが、やはりプロと相談すれば、適切なアドバイスを受けられます。

6)緊急時の備え
 突発的な支出や非常事態に備え、緊急時の資金を用意しておきましょう。

リスクヘッジング

6.ポートフォリオの最適化
 相談を通して感ずることは、多くの人は「これが良い」となるとその投資を増やす傾向にあることです。自分もそういう傾向があるのですが、ずっと良いという事は有り得ません。積立投資でしたら価格が下がっても将来の好リターンにつながる可能性があるので心配ありませんが、積立途中で資金需要が発生することもあるかもしれません。資産作りは積立投資のみというのも不安はあります。分散と期間のバランスを取ることが必要と思います。することはリスクヘッジングと重複するのですが、ポートフォリオの最適化によって収益を最大化していきます。

1)分散投資
 単一の資産クラスに依存しない事が大切です。リスクヘッジングの項をご確認ください。
2)リスク許容度の評価
 自分の収入・支出・貯蓄のバランスを確認しましょう。投資目的、投資期間を確認します。リスクを受け入れる事ができるかどうか時系列で検討しましょう。投資の成果のシミュレーションをしてみましょう。良い場合、悪い場合。
3)アセットアロケーション
 どのような資産クラスにどの位の割合で資金をつぎ込むかという事です。
例えば、積立投資による世界株式への運用をメインとした時に、それによってどのくらいの資産を積み上げるのかを考えます。それ以外に必要でしたら、不動産投資を付け加えるなどです。
4)リバランス(見直し)
 3年後(または5年後でも)、見直しは必要です。修正しろという事ではありません。このままで良いかを確認しましょう。積立投資で言えばファンドの購入割合を変えることも必要かもしれません。資産の種類によっては売ってしまった方が良いものも出てくるかもしれません。
5)コスト管理
 意外に重要で見落としがちなのが、運用コストです。低コストの投資ファンドを入れておくのも必要かもしれません。コストが高いファンドでもそれを上回る成績が生み出せれば良いのですが、良い成績が何年続くか分かりませんので定期的に検討が必要です。
6)長期的な視野
 ついつい目先の成績(リターン)に注意を向けがちですが、積立投資するなら最低でも10年以上の長期の投資戦略を考えましょう。世界の情勢、人口の増加、減少、新しい技術、地域紛争など幅広い見方をするだけでも良いと思います。
7)プロのアドバイス
 私自身、興味と好奇心から多くの異なることに挑戦し、成功や失敗を経験してきました。むしろ失敗の方が多いかもしれません。投資には試してみなければ分からない側面があります。償還が10年以上先となると、長期的な視点も必要です。疑問や不安もあるかもしれません。そこで、プロに相談することをお勧めします。プロに相談することで、あなたの状況に合った最良のアドバイスや戦略が見つかるかもしれません。プロとの対話を通じて、より明確なビジョンや計画が描けると思います。

ポートフォリオの最適化
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